しぶしあおぞら小児科

2026年3月

◎第1回日本エコ建築大賞【NEXT医療建築賞】受賞

昔は大慈寺の敷地でもあり、伝統建築が多い志布志でもあるので、景観的にもなるべくシンプルに切妻をメインとしたデザインとし、近郊で育った杉材を効果的に魅せた落ち着きと品のある、さらには小児科として親しみやすい雰囲気を併せ持つ建築を目指した。そして、駐車場や商店街からの導線を考慮し、軒下を広くとり、緑地とともに歩行空間や休憩場所として開放するようなゾーニング計画としている。商店街へ抜ける通路は市に提案し実現したものである。

敷地に合わせてL字型のプランとなっており、待合は感染エリアと非感染エリアに分かれ、大きな窓からは外の植栽を眺めることができる。照明は梁にそったライン照明と、規則的に並べたペンダントライトにより印象的なデザインとなっていて、診察室も高い天井高とハイサイドライトで解放感のある空間となっている。

脱炭素・環境にも配慮し、パッシブデザイン+断熱等級6以上の省エネ建築としている。深い庇の出により太陽をコントロールしながら、造作窓の大きなLow-Eペアガラス面により室内の解放感と明るさを与えている。熱交換式の第1種換気扇と全館エアコンにより、心地よい温熱環境を実現。外壁には付加断熱のStoを採用。さらには、太陽光9.80kW+蓄電池15kWhを導入し、さらなる省エネ化を計るとともに、停電時や災害時の医療対応も対応できるように設計した。太陽光システム導入にはGX推進再エネ導入支援事業 (自立・分散型エネルギー設備導入支援)(B事業)の補助金を活用し、かつ弊社が直接太陽光システムの販売と工事を低価格で行うことで、その費用対効果を最大限にすることが出来た。

このような建築におけるエネルギーマネジメントは、環境負荷の面でも、費用効果の面でも大変重要であり、さらには停電時の対応まで可能になるシステムを実現できたことに大きな意味があったと感じている。この医院における省エネ化の効果と太陽光+蓄電池の導入効果については今後もモニターしていく予定である。



※志布志市小児科開設支援事業補助事業による建築。

しぶしあおぞら小児科HP https://sites.google.com/view/shibushiaozora/

所在地:鹿児島県志布志市志布志町
用途:診療所(小児科)
構造:木造平屋建て 
床面積:286.55㎡(86.7坪)
設計監理:株式会社プラスディー設計室 
構造設計:きいぷらん 山下智 
施工:株式会社南建設
写真撮影:株式会社プラスディー設計室

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